飛べない理由はずばり「部品不足」。軍用機に限らず航空機には決められた飛行時間ごとに交換しなければならない部品が多くあり、航空機を導入する際はこうした交換部品もセットで買うのが基本。韓国も3年分の部品を購入していたのだが、なぜかエンジン関係など早急に必要となる部品を買っていなかった。
その結果、不具合の多い機体を“部品取り用”にし、修理の際はこの機体から他の機体へ部品を転用するというカニバリゼーション(共食い整備)を行っていた。それでも1年で(部品取り用機を含め)3機がジャンクと化し、飛べるのは1機のみになってしまった。
もちろん共食い整備は、近代軍隊ではタブー。導入時には韓国マスコミが「日本の早期警戒機よりも性能は上」などと報じていたのが空々しく聞こえる。
ただ、飛べない事態には別の原因を指摘する声もある。ピースアイの1号機は米国で完成したが、2~4号機は韓国内の工場でレーダー取り付けなどの製造作業を行った。そして、いま飛べる唯一の機体は1号機…。