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【野口裕之の軍事情勢】世界のガン(中国)を消す日米「レーザー相殺手術」 (1/6ページ)

2015.5.25 06:00

米海軍の輸送揚陸艦「ポンス」に実験搭載された「レーザー・ウェポン・システム」。相殺戦略のコンセプトにも合致したこの新兵器は、中国に対する強い抑止力となる=2014年11月15日、ペルシャ湾(ロイター)

米海軍の輸送揚陸艦「ポンス」に実験搭載された「レーザー・ウェポン・システム」。相殺戦略のコンセプトにも合致したこの新兵器は、中国に対する強い抑止力となる=2014年11月15日、ペルシャ湾(ロイター)【拡大】

 左翼や野党の多くは、今国会で関連法案成立を目指す安倍晋三政権の安全保障政策を「米国の戦争に巻き込まれる」「戦争に突き進む」と批判するが、既に米国は中国との“一戦”を視野に入れている。米戦略予算評価センターが1月に発表した《相殺戦略=オフセット・ストラテジー》や、直前の2014年11月に米国防総省が公表した《国防イノベーション・イニシアチブ=DII》が、覚悟を裏付ける。

 主敵は中国

 相殺戦略は国防費の大削減の中、技術面はじめ現行の優位を発展させ、敵対者の量的優位を「相殺」する大戦略である。主敵は異常な速度・規模で軍事膨張を強行する中国と観てよい。具体的には空中空輸可能な無人艦上機等による作戦/無人潜水機等による海中作戦/長距離・ステルス航空作戦…などの加速度的進化とその統合・複合化を提唱。作戦構想に向け、優位な軍事技術にさらに磨きを掛ける。逆に、優位な技術を作戦に活(い)かす。

総合的軍事力の優位=抑止力を盾にした「戦争に突き進まない」戦略

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