中国の傍若無人ぶり、怒りの声絶えず 南シナ海では「強盗まがいの振る舞い」 (1/5ページ)

2015.5.17 07:12

 アジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加表明が57カ国に上り、設立を主導する中国は気をよくしているようだが、大国としての信頼感が高まっているわけではない。中国が南シナ海で傍若無人な振る舞いを重ねているとし、東南アジア諸国連合(ASEAN)の加盟国から怒りの声が絶えない。4月には、中国当局の警備船がフィリピン漁船から獲物の魚を強奪したと比政府から非難を向けられる始末。国際的な批判も意に介さず、スプラトリー(中国名・南沙)諸島周辺の岩礁埋め立ては急ピッチで進行中で、国境を接する周辺国との緊張関係は緩和されていない。

 「わが家の庭の工事…」と主張する中国

 「砂の万里の長城」-。ハリス米太平洋艦隊司令官がこう比喩した中国の南シナ海での岩礁の埋め立ては、広範囲に及んでいる。

 フィリピン政府の分析では、すでに阪神甲子園球場の78個分にあたる約300ヘクタールにのぼると推計される。

 サンゴ礁が大規模に壊され、海洋環境への悪影響が心配だが、中国はまったく動じていない。そもそも自国の主権内での建設なので、他国からとやかく言われる筋合いはないとの立場を徹底しているからだ。

「わが家の庭で工事をしているときに他人からあれこれと指示は受けない」

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