≪米通販サイトに新たに火種≫
米南部サウスカロライナ州の黒人教会で9人の黒人信者が白人男性に射殺された事件を受けて、南北戦争(1861~65年)時の「南軍旗」の使用中止の動きが拡大する米国で、矛先がナチス・ドイツ関連商品に向かい始めた。南軍旗関連商品の取り扱いを中止したネット通販サイトなどに対し、「ナチス・ドイツに関連する商品はいまだに取り扱われているではないか?」と多くのメディアが疑問を呈しているのだ。通販サイト側は「出品数の多さ」という物理的な問題のほかに、ガイドライン上も“グレーゾーン”と説明しているが…。
「公平性に欠く」
17日夜に起きた今回の拳銃乱射事件では、容疑者が自身のサイトに南軍旗を持った自分の写真を掲載していたことから、奴隷制度を擁護する象徴だった南軍旗は、黒人差別のシンボルにあたるとして全米で排除の動きが一気に高まった。
6月23日付米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)などによると、米最大の小売りチェーン、ウォルマートをはじめ、大手百貨店、シアーズやネット通販大手、アマゾン・ドット・コムやイーベイが南軍旗関連商品の取り扱いを中止。著名な旗メーカー2社も南軍旗の販売を中止すると発表した。