ベラルーシの首都ミンスクでロシア、ウクライナ、全欧安保協力機構(OSCE)、ウクライナ東部を実効支配する親露派の代表者が12日に停戦合意に署名した。この合意は、ロシアのプーチン大統領、ウクライナのポロシェンコ大統領、ドイツのメルケル首相、フランスのオランド大統領がミンスクで前日から16時間という異例の長時間交渉を行った結果、まとまったものだ。それにもかかわらず、ウクライナ東部地域での戦闘は止まず、停戦合意は危機に瀕している。
鍵握る軍諜報総局
<ウクライナのポロシェンコ大統領は18日、親ロシア派武装勢力との戦闘が続いていた東部の要衝デバリツェボから政権側部隊が撤退を開始したことを明らかにした。15日に停戦合意が発効したものの、親露派はデバリツェボで政権側部隊の数千人を包囲して攻撃し、事実上陥落した。ロシアの軍事支援を疑われる親露派が停戦違反によって支配領域を拡大したことで、和平合意は履行の初期段階で破綻の危機にひんした形だ。