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【佐藤優の地球を斬る】「イスラム国」の目的を見誤るな (1/3ページ)

2015.2.1 14:25

イスラム国に拘束されているヨルダン軍のパイロット、モアズ・カサスベ中尉の写真を掲げ、解放を訴える親族たち=2015年1月29日、ヨルダン・カラク(ロイター)

イスラム国に拘束されているヨルダン軍のパイロット、モアズ・カサスベ中尉の写真を掲げ、解放を訴える親族たち=2015年1月29日、ヨルダン・カラク(ロイター)【拡大】

  • 人質をめぐる「イスラム国」との関係=2015年1月26日現在。※後藤健二さんの顔写真は、インターネットに公開された画像から
  • イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の活動地域=2015年1月29日現在
  • 作家、元外務省主任分析官の佐藤優(まさる)さん=2014年3月20日、東京都新宿区(大里直也撮影)

 「イスラム国」(IS)に捕らえられているフリージャーナリスト、後藤健二氏の解放交渉が難航している。日本政府もヨルダン政府も全力を尽くしているが、イスラム国に誠実に交渉をする意図がないのが原因だ。

 交渉は、双方でやりとりをしながら、それぞれの当事者が少しずつ譲歩し、合意点を見いださなくしてはまとまらない。イスラム国は、「テロ事件で収監されているサジダ・リシャウィ死刑囚を釈放せよ。そうすれば後藤健二氏を釈放する。リシャウィ死刑囚を釈放しなければ、後藤氏と(イスラム国が拘束している)ヨルダン軍のパイロット、モアズ・カサスベ中尉を殺害する」という恫喝を要求として出している。

 王制への不満あおる

 27日以来、ヨルダンの閣僚がカサスベ中尉とリシャウィ死刑囚の交換をテレビで呼びかけている。ヨルダンとイスラム国の交渉チャネルが不安定で、秘密交渉で行っている内容がイスラム国中枢部に到達していない可能性があるので、このようなマスメディアを通じた交渉をヨルダン政府は行わざるを得なくなっているのだろう。イスラム国は、譲歩を一切示さずに、最後通牒的に要求を突きつけている。

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