18日、ロシアがクリミアを併合してから1年がたった。クリミア住民の大多数がウクライナ新政権を嫌い、ロシアへの編入を望んだのは事実と思う。しかし、国籍不明軍(実はロシア軍)が展開する中で行われた住民投票は、国際基準に照らして自由な民意の反映といえない。ロシア以外、現行国際法規範に反するクリミアのロシアへの併合を認める国連加盟国は一つもない。
強弁と力で孤立突破
しかし、ロシアはこのような国際的孤立を強弁と力によって突破することが可能と考えているようだ。19日、露国営ラジオ「ロシアの声」が報じた「ロシア・セヴォードニャ(今日のロシア)」のウラジーミル・レペヒン氏の論評がロシアの本音を伝えている。
<西側の与党の政治家たちは、クリミアのナタリヤ・ポクロンスカヤ検事総長が述べた「ファシストのために働くよりも、監獄にいたほうがましだ」という発言の意味を理解できない。検事総長が発言したことが、クリミアの人々や、ファシストの手で殺害されたり、ナチスの強制収容所で虐殺された人々の子孫であるロシア国民が1年前に抱いた主な感情なのだ。人々は昨年2月末、キエフではネオナチが政権までをももぎ取ったと理解した。ネオナチが政権を握ったことは、その後ウクライナで起こったあらゆる出来事によって示された。オデッサでは数十人が焼き殺され、ドンバスでは砲撃によって女性や子供数千人が殺害され、ウクライナ国家親衛隊の監獄では住民が拷問を受けた。