就任以降、慰安婦問題に固執し、安倍首相との会談を拒み続けた朴大統領に、韓国では「首脳同士が直接会って話すべきだ」との意見が元政府当局者らから出ていた。
かたくなな態度をとり続けた朴大統領に、日本での対韓感情は悪化した。朴大統領は自らを閉塞(へいそく)状態に追い込んでしまい、日本国民が朴大統領の訪日を歓迎できる雰囲気さえうせた。
安倍首相の訪韓により実現した首脳会談で、朴大統領は慰安婦問題解決の可能性を得た。とりあえずは最悪の“対日閉塞”の状況から抜け出した形だ。
早期の問題解決を図りたい朴大統領ではあるが、任期は後半に入り、政権交代は約2年3カ月後に迫っている。日本の対応にかかわらず、その後の韓国が慰安婦問題へのこだわりを払拭する確証はないのが実情だ。(ソウル 名村隆寛/SANKEI EXPRESS)