日本生命保険は11日、三井生命保険を子会社化し、経営統合することで基本合意したと発表した。買収金額は未定で、三井生命の経営陣の体制なども今後詰める。買収後も営業拠点の統合は行わず、三井生命の従業員の雇用は維持する。
相互の強みを生かして銀行窓口での販売などを強化し、第一生命保険に奪われた業界トップの座を取り戻したい考えだ。
日生の筒井義信社長は東京都内で記者会見し「三井生命の商号、ブランドを活用し、三井グループとの良好な関係を維持したい」と語った。三井生命の有末真哉社長は「事業運営が尊重される」と、日生との統合を決めた理由を説明した。
国内生保の大規模再編は、明治生命保険と安田生命保険が合併し明治安田生命保険が誕生した2004年以来、約11年ぶり。
日生と三井生命の15年3月期決算の保険料等収入を単純合算すると、第一生命を再逆転するが、11月には日本郵政傘下のかんぽ生命保険が上場する。今後も業績で首位を維持できるかは不透明だ。筒井社長は「グループで揺るぎない国内ナンバーワンを目指す」と述べ、さらなる買収を検討する考えを表明した。