日本生命保険が、三井生命保険を3000億~4000億円で買収し、2016年3月末に子会社化する方向で検討に入ったことが26日、分かった。日生は三井住友銀行など三井生命の主要株主から株式を買い取り、80%程度を保有する方向だ。実現すれば明治生命保険と安田生命保険が合併し明治安田生命保険が誕生した04年以来、約11年ぶりの国内の大規模な業界再編となる。9月中の合意を目指す。
ガリバーと呼ばれ業界首位に君臨してきた日生は15年3月期に戦後初めて、売上高に相当する保険料等収入で第一生命保険に抜かれた。国内勢8位の三井生命を傘下に収めトップ奪還を目指す。
三井生命の既存の保険契約はそのまま引き継がれる見込み。日生は三井生命に首脳級など役員を派遣する見通しだ。
生命保険の国内市場は少子高齢化による人口減少から縮小方向で、11月には日本郵政傘下のかんぽ生命保険が上場を予定し競争激化が予想される。生保各社は米国など海外事業の強化に加え、国内ではシェア拡大が不可欠で、他の生保も再編に動く可能性がある。