稲田政調会長が牽制
「(野田氏は)総裁選をすることに意味がある、というふうに言っているように思う。何を議論するかが重要であり、総裁選だけが議論の場ではない」
稲田朋美政調会長は6日、東京都内で記者団に、選挙戦の争点を明確にすべきだと指摘し、野田氏の動きを牽制(けんせい)した。
中堅の女性議員は先週、野田氏から電話で「総裁選を無投票にするわけにはいかない。推薦人になってほしい」と口説かれたが、断った。その理由を「野田さんからは、首相になったら、これに取り組むという政策の話がなかった。何のために出馬するの分からない」と話す。
野田氏を支援してきた古賀誠・元幹事長は、安保法案に批判的で、野田氏は昨年5月発売の月刊誌「世界」のインタビューで、集団的自衛権の行使容認を憲法解釈変更で行うことを批判したことがある。
しかし、野田氏は7月に党が閣議決定案を了承した際には、総務会長としてとりまとめた経緯があり、総裁選の争点に掲げるのは難しい情勢だ。野田氏も5日、岐阜市で記者団に「『反安保』ではない」と述べ、安保関連法案に否定的との見方を自ら打ち消した。