甘利氏は合意に達する確率を「70%」と表現したが、政府関係者は「実際の可能性はもっと低い」と厳しい見方を示している。
≪米国産コメ輸入 決着へ最終調整≫
政府がTPP交渉で、米国とのコメ協議を決着させる最終調整に入ったことが25日分かった。主食用の米国産米5万トンを輸入する無関税の枠を協定発効直後に新設し、10年以上かけ7万トンに拡大する。輸入は義務化せず需要に応じた取引とする。
現状より輸入が増えることには、国内農家の反対が出ることも予想される。ただ、既存のコメの無関税枠では円安などを背景に実際の輸入は少なく、新たな枠を設けても現時点で国内米価を急落させる輸入増にはつながらないと判断した。
TPP交渉の主導役である日米の2国間協議は最大の懸案事項に解決のめどをつけ前進するが、交渉に参加する12カ国全体では、カナダの乳製品の市場開放や知的財産などの問題が難航している。米ハワイでは24日に首席交渉官会合が始まった。続く28日からの閣僚会合で大筋合意するかは予断を許さない。