民主党内でも温度差
民主党内にも多様な意見がある。長島昭久元防衛副大臣は6月15日、民間シンクタンクへの寄稿で「万年野党の『何でも反対』路線がますます先鋭化している」と危機感を表明。一度だけ質問に立った前原誠司元外相は集団的自衛権について「一部認める立場だ」と明言した。
それでも岡田氏は「何でも反対路線」を突き進む考えのようだ。特別委での法案可決後に出演したフジテレビ番組で、「われわれが4月に決めた考え方をはみ出た質問は一つもなかった」と強弁した。さらに、将来的に集団的自衛権を認める必要があるかとの質問には、こう答えた。
「将来のことは分かりません」
≪飛び交う拍手と怒号 「節目迎えた」「強引な採決」≫
15日の衆院平和安全法制特別委員会で約116時間にわたる審議の末に採決された安全保障関連法案。民主党など野党議員が傍聴席のカメラに向け「反対」のプラカードを掲げてアピールもする中、与党の賛成多数で可決した。「節目を迎えた」「強引な採決」。与党議員は安堵(あんど)の表情を浮かべ、野党議員は反発し、委員会室には拍手と怒号が飛び交った。