民主党の岡田克也代表は15日、安全保障関連法案が衆院平和安全法制特別委員会で可決されたことを受け「国民の意見に耳を傾けず採決するのは政権政党として全く恥ずかしい」と述べ、政府・与党の対応を批判した。その岡田氏らは法案審議を通じ、安全保障環境の変化などの現実に目を背けた「机上の空論」に終始。「徴兵制復活論」をあおるなど、旧社会党のような時代錯誤ぶりも露呈した。
違憲、危険性アピール
「審議する中で反対意見が増えていったのは、いかに質問に立った仲間が頑張ったかということだ」
岡田氏は記者団にそう語り、胸を張った。この認識はある意味で正しい。民主党は重箱の隅をつつく憲法論や、自衛隊のリスクをめぐる情緒論などを軸に、法案の「危険性」アピールに努め、政府不信をあおることに成功したからだ。
だが、岡田氏はもともと反対一本やりではなかった。2014年2月の衆院予算委員会では、こう述べている。
「国民の生命や財産が侵略で損なわれようとしている。これは個別的自衛権(の対象)だ。それに並ぶような事案で集団的自衛権を認める余地があるという議論はあっていい」