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【野口裕之の軍事情勢】五星紅旗を代紋にする国営極道=中国共産党  (4/7ページ)

2015.5.18 11:30

今年3月、パラオ・コロール島南西沖の海中に沈む旧日本海軍の給油艦に結び付けられていた中国国旗「五星紅旗」。単なる悪戯ではすまされない暗示的な“事件”であった=2015年(共同)

今年3月、パラオ・コロール島南西沖の海中に沈む旧日本海軍の給油艦に結び付けられていた中国国旗「五星紅旗」。単なる悪戯ではすまされない暗示的な“事件”であった=2015年(共同)【拡大】

 中国が東シナ海に設定したのは防衛識別圏ではない。限りなく領空に近い「管轄空域」だ。正当な防衛識別圏とは、領空に近付く国籍不明機の敵味方を峻別すべく、領空の外側に設定したノリシロ。国ごとに設定できるが、管轄権は認められていない。

 公海上では、識別圏内であろうと外国機に制限など課せられぬ。ところが中国は▽圏内で飛行する航空機は計画を提出する義務を負う▽圏内に在る航空機は指令に従わなければならない▽従わぬ場合、緊急措置を講ずる-と公告した。

 中国は何度も否定してきたが、南シナ海でも管轄空域を設定しようとウズウズしている。空域に実効性をもたらそうと、岩礁7カ所を埋め立て軍事基地を整備しつつ、もっともらしい設定の理屈付け時機を待っている。南シナ海も担任する米海軍第7艦隊司令官がロイター通信に示した認識(1月)を受けた反応を見ても明らかだ。

 「自衛隊が南シナ海で哨戒活動を行うことは理にかなう。南シナ海では中国の漁船、(準軍隊の)巡視船、海軍艦が近隣諸国を圧倒している」(司令官)

 2日後、共産党機関紙・環球時報は早速社説で噛み付いた。

国防総省の8日の発表によると、埋め立て面積は…

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