知財など課題
ただ、12カ国全体で大筋合意するには多くの障害がある。特に大きな課題となっているのが知的財産分野だ。
新薬開発データの保護期間をめぐり、国内新薬メーカーへの利益に配慮して10年以上を主張する米国と、安価なジェネリック医薬品(後発薬)の普及を狙い、5年以下としたい新興国との間で主張の隔たりが埋まらない。
物品関税でも、日本はニュージーランドやカナダとの交渉が遅れている。ニュージーランドは日本に乳製品の輸入を増やすよう要求している。カナダは日本が重要項目とする牛・豚肉や麦の関税撤廃を求め続けているもようだ。
ある日本政府筋は「ニュージーランドやカナダとの間には、課題がまだたくさん残っている。6月までに終わらないのではないか」と指摘した。(共同/ SANKEI EXPRESS)