【京都うまいものめぐり】
日本茶とはこれほど奥深い味だったのか-。今月1日、京都・東山にオープンした「Salon de KANBAYASHI/上林春松本店」は、創業450年の京都宇治の老舗茶舗「上林春松本店」が選定した煎茶や玉露を中心とした日本茶を自分でいれるという新しいスタイルのカフェだ。また、新進気鋭の和菓子制作ユニット「日菓」の創作和菓子も提供。日本文化の新たな発信拠点として注目されている。
趣のある門をくぐると緑豊かな日本庭園が広がる。蔵を改築したというカフェは、明るくカジュアルな雰囲気ながらもゆったり過ごせそうな設え。さっそく「綾鷹煎茶」(単品700円、和菓子付き1150円)をいただこう。いや、いれよう。
ふくよかな香りとうま味
「まず、ポットのお湯を湯冷ましに移します。茶葉を急須に入れ、冷ましたお湯を急須に注ぎ、約1分待ちます」と、マネージャーの若林伯香さんが説明する。最後に、急須から湯飲みにお茶を注いでいると「最後の一滴までしっかりと絞ってください。“芳醇(ほうじゅん)の一滴”と言われ、お茶のうま味が凝縮されているんです」と若林さん。ほぉ~、そうなんだ。