【京都うまいものめぐり】
焼きたてのローストビーフが食べられる! そんな珍しい店があるという評判を聞きつけ、訪れたのは京都市中京区にある「ローストビーフの店 ワタナベ」。目の前で焼き上げ、切り分けられたローストビーフは、今まで食べたローストビーフとは一線を画していた。まさに衝撃の一品だ。
テーブルに鉄板
世界文化遺産・二条城の南東に位置する店は、地下鉄東西線「二条城前」駅から徒歩5分。緑色の壁の店舗は、カフェかビストロのような雰囲気だ。2卓のテーブルにはそれぞれ鉄板がしつらえてある。厨房(ちゅうぼう)のオーブンで焼くものと思っていたが違うようだ。
「目の前で焼いてくれるの?と、たいていのお客さまが驚かれますね」とオーナーシェフの渡辺勇樹さんが肉の塊を運んでくる。
ずっとかんでいたい
肉は黒毛和牛の希少部位・イチボ。表面約1ミリに焼き色がついたら、じっくりと蒸し焼きに。鉄板からあがる音と香りに刺激されながら待つこと30分。切り分けられたロゼ色の肉にうっとりする。まずは何もつけず一口。脂が甘い! 赤身部分はかむほどうま味が広がる。