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【日本遊行-美の逍遥】其の九(ヤハラヅカサ・沖縄県南城市) 夏至の太陽の光を照り返す (2/5ページ)

2014.6.6 16:45

夏至の日、黄昏時のヤハラヅカサの海の向こうに現れたスーパーフルムーン。太陽の光を照り返し、いつもより一段と大きく見える。石碑は満潮時には水面に隠れ、干潮時には全貌を現す。向こうに久高島も見える=2013年6月23日、沖縄県南城市(井浦新さん撮影)

夏至の日、黄昏時のヤハラヅカサの海の向こうに現れたスーパーフルムーン。太陽の光を照り返し、いつもより一段と大きく見える。石碑は満潮時には水面に隠れ、干潮時には全貌を現す。向こうに久高島も見える=2013年6月23日、沖縄県南城市(井浦新さん撮影)【拡大】

  • 2つの岩は神事の痕跡か、それともシルミチューとアマミキヨ、2人の姿なのだろうか=2014年1月11日、沖縄県うるま市・浜比嘉島(はまひがじま、井浦新さん撮影)
  • 月明かりに照らされた浜比嘉島(はまひがじま)。引き潮で現れた岩場=2014年1月11日、沖縄県うるま市(井浦新さん撮影)
  • 太陽の軌道、月の満ち欠け、潮の満ち引き。自然の力を感じる=2014年1月11日、沖縄県うるま市・浜比嘉島(はまひがじま、井浦新さん撮影)
  • 沖縄県南城市(なんじょうし)・ヤハラヅカサ(浜川原海岸)

 この日は夏至とあって、僕はいつものように太陽を気にしていた。仕事を終えて、慌てて車を走らせた先は、沖縄本島の東、太陽が沈む方向とは正反対の浜川原海岸だった。日没にはギリギリ間に合ったが、満潮とあって、「ヤハラヅカサ」と記された石灰岩の石碑が水面に沈んでいた。干潮時でなければ近くまで渡ってその姿を拝むことができない。澄み渡った空気、水平線。何もないからこそ見えてくる美しさ。そして海の向こうに現れたのは、光り輝く大きな満月だった。夏至の太陽の光を照り返したスーパーフルムーンは、静かであると同時に、あまりにも厳かだった。

 ≪神聖かつ穏やかな力に満ちた地≫

 札幌出身で沖縄在住の写真家、武安弘毅(たけやす・こうき)さんは、「真夜中写真部」という、深夜に写真や映像を撮る面白い試みを続けている方だ。後日、改めて沖縄を訪れた際、旧知の間柄である武安さんに、「真夜中の聖地に連れて行ってほしい」とお願いした。「君なら、きっと興味深く感じると思うよ」と、連れて行ってくれたのは、那覇から車で1時間ほどの距離にある浜比嘉島(はまひがじま、沖縄県うるま市)だった。なんとそこは偶然にも、アマミキヨが琉球王朝のノロとして祭祀(さいし)をつかさどりながら、人との交わりを遮断され、居住地として限定された場所でもあったのだ。

琉球開闢神話に登場

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