佐藤さん「今の自分を少しでも超えていくことが大事だと思います。私の場合、そう思えるようになったのは、25歳をすぎてからです。それまでは他人と比べて自分を苦しめていましたが、自分と向き合えるようになった。この年齢まで競技を続けてきてよかったです」
鈴木さん「負けず嫌いな性格はなかなか変らないのですが、今は他人に対してではなく、自分に対して負けず嫌いです。練習でやってきたことを本番で出せないと、自分がすごくいやになったり…。人がどうこうというのはなくなりました」(司会・構成:田中充/撮影:大橋純人/SANKEI EXPRESS)
■さとう・まみ 1982年3月12日、宮城県気仙沼市生まれ。早大時代に骨肉腫を発症し、20歳のときに右足膝下を切断して義足生活に。大学3年だった2003年1月から高校時代以来の陸上競技を再開。女子走り幅跳びで04年アテネ大会から12年ロンドン大会まで3大会連続でパラリンピックに出場。昨春にマークした5メートル02センチは義足選手の日本記録。サントリーに勤務する傍ら講演などでパラリンピックの普及・啓発にも取り組む。
■すずき・あきこ 1985年3月28日、愛知県豊橋市生まれ。フィギュアスケート女子シングルスで2010年バンクーバー五輪8位入賞、12年世界選手権銅メダル。邦和スポーツランド所属。趣味はヨガ、読書。