パラリンピック女子走り幅跳びの佐藤真海(まみ)さん(32)と、フィギュアスケーター鈴木明子さん(29)は、それぞれが直面した試練をどうやって乗り越えたのか、支えになってくれた母のことを語り合った。
心に余裕のスペースを作る
――2人には、闘病生活を乗り越えた共通点があります
鈴木明子さん「私は仙台の大学に入学して1人暮らしを始めた直後、摂食障害になりました。1カ月で体重が10キロ以上も落ち、食欲も全くわかなくなってしまいました。最初は肉から始まり、魚、やがて油がついたものは全部食べられなったのです」
佐藤真海さん「それは、競技のために痩せようとしたためですか」
鈴木さん「太りやすい体質ではなかったのですが、周囲には体重管理にすごく苦労している子もいて、そのことを知っているから、自分も太りたくないという気持ちが強くなりました。1人暮らしを始めたのと重なり、自分で管理しないといけないと、完璧さを求めてしまいました」