「祝!優勝」。愛知県豊橋市で母が営む小料理店内の壁に、常連さんがお手製のボードを貼ってくれています。
昨年末にソチ五輪日本代表の最終選考会を兼ねて行われた全日本選手権。私は13回目の出場で、初めて優勝を果たすことができました。
このボードは実は、一昨年の全日本のショートプログラム(SP)で首位発進したときに会場で応援してくれた常連さんが作ってくれたものでした。その後のフリーで大崩れしてしまい、表彰台も逃す4位。昨年の優勝で、ボードもお蔵入りを免れたのです。
母が駆けつけてくれた
今回の全日本には、いつもは仕事を優先する母が、私の「最後の全日本」とあって、店を閉めて会場のさいたまスーパーアリーナ(さいたま市)まで足を運んでくれました。
私は豊橋市から電車を乗り継いで約1時間かかる名古屋市の練習拠点まで通っているのですが、ときには泊まり込みになることもあります。母は、家にいる時間がほとんどない私のために、私の練習が休みの日には、日課のスポーツクラブ通いを休んで昼食に付き合ってくれます。練習後は母の店に立ち寄って、手作りのご飯をおいしくいただきます。