今春に女児を出産し、3季ぶりにリンクに戻ったフィギュアスケートの安藤美姫(みき)選手=新横浜プリンスク=が、ソチ五輪出場を懸けた全日本選手権(12月21~23日、さいたま市)の開幕を3日後に控えた12月18日、報道陣のインタビューに応じた。「ここまで時間は短かったけど、プレッシャーは全然ない。楽しみです」。ライバルがひしめく中、五輪代表3人の枠は狭き関門だが、この日に26歳の誕生日を迎えた「戦うママ」の表情はとても晴れやかだった。
過去、世界選手権優勝2回、全日本選手権優勝3回、2010年バンクーバー五輪5位の実績を誇るが、復帰当初は厳しい目が向けられた。それでも国際大会で試合感覚を取り戻し、五輪出場に必要な最低技術点を獲得。全日本は2度の予選大会を勝ち上がって出場を決めた。
諦めなければ無理はない
「『もう跳べないだろう』って言われたし、8割くらいの人がそう思っていたはず。でも、諦めなければ、限界はあっても無理ということはない。今は胸を張ってそう言える」