――佐藤さんは3年前から英会話を本格的に学び始めたそうですが
佐藤さん「海外遠征のときに、まわりの選手たちに思い切って話し掛けたのがきっかけです。それまでは海外に行く機会があっても勇気が出なくて。ちょうど大学院に通い始めた時期で、海外のパラリンピック選手の環境を調べるために、外国の友人をつくる必要性にも迫られていました。最初の一歩を踏み出すと、大会に合わせてコンディションを最高の状態にもっていく『ピーキング』の方法を教えてもらったり、いろいろな刺激をもらって競技の記録も伸びました」
鈴木さん「私も夏場に、新シーズンの演技の振り付けも兼ねて米国のデトロイトに1カ月ほど滞在しています。レンタカーは運転するのですが、なかなか英語は上達しません」
佐藤さん「思いを言葉にすることが楽しくなってくれば、上達も早くなりますよ。海外に行くことが楽しくなって次はもっとうまくなろうと、目標ができます」
鈴木さん「それが競技力の向上にもつながっていくのは素晴らしいですね。フィギュアは演技の表現で、言葉が話せなくても通じてしまうところがあります。でも、佐藤さんの話を聞いていて、きちんと話せるように頑張ろうと思いました」