フィギュアスケートのソチ五輪シーズン最終戦となる世界選手権を男女そろっての優勝で有終の美を飾った日本勢。3月30日には、さいたま市のさいたまスーパーアリーナでエキシビションが行われた。ソチ五輪の雪辱を見事果たし、日本人最多の3度目の優勝を収めた浅田真央(まお、中京大)や、ソチ五輪金メダリストで世界選手権も初めて制し、グランプリファイナルの優勝と合わせて史上2人目の「3冠」を達成した羽生結弦(はにゅう・ゆづる、ANA)ら上位選手らが華麗な演技で観客を魅了した。とくに去就が注目される浅田はファンから「真央ちゃん、ありがとう」「やめないで」という声援を受けた。
エキシビションの大トリを務めた羽生は、サービス精神旺盛で、アンコールではショートプログラム(SP)のステップを披露。フィナーレでは3位だったフェルナンデス(スペイン)らと4回転ジャンプで対決。1度転倒したが、再挑戦して4回転トーループを鮮やかに決め、大歓声を浴びた。
羽生への歓声は五輪前よりもはるかに大きくなった。新エースの実力を発揮した19歳は「本田武史さんや高橋大輔選手(関大大学院)のような日本男子の歴史を積み上げてきた選手に送られていた声援が僕にもきた。これから先、自分が頑張っていかなければならないと思った」と決意を新たにしていた。