官民一体が重要
2001年5月に、筆者はNTT労組の顧問として図書館のオープニングセレモニーに出席した。日本側からは寄付を募った組合の役員や賛同者約50人、ネパール側からは王女やカトマンズ市長、それに現地の子供たちと保護者ら100人近くが参加し、道路まで人であふれた。
その経緯を4年前に、カトマンズにある国立トリブバン大学を講演のため訪れた際、カトマンズ駐在日本大使に話し、訪問をお願いした。大使はすぐさま訪れ、それが今回の大使館員のボランティア活動につながった。時間はかかったが、官民一体の取り組みが大事なのだ。
図書館といっても活動は多彩で、館内での読書や本の貸し出しはもちろん、折り紙や生け花教室や昔話の語りのほか、日本の絵本などの翻訳プロジェクトまである。利用者の増加に対応し、近住のボランティアも増え、学校外教育施設の少ないネパールで、そのモデルになりつつある。