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図書館がつなぐ日本とネパールの絆 渡辺武達 (2/4ページ)

2014.4.9 12:00

「ネパール日本子ども図書館」では読者や本の貸し出しはもちろん、折り紙や昔話の語りなどさまざまな活動が行われている=ネパール(提供写真)

「ネパール日本子ども図書館」では読者や本の貸し出しはもちろん、折り紙や昔話の語りなどさまざまな活動が行われている=ネパール(提供写真)【拡大】

  • 「ネパール日本子ども図書館」館長のサパナ・シャルマさん(手前)とボランティアスタッフ=ネパール(提供写真)
  • 調査捕鯨訴訟の主な争点=2014年3月31日、オランダ・ハーグの国際司法裁判所、※裁判官16人(反捕鯨国の出身者10人(オーストラリア含む)、捕鯨支持国の出身4人(日本は小和田恒(ひさし)氏含む)、残り2人の出身国はIWC(国際捕鯨委員会)に加盟していない)
  • オランダ・ハーグ
  • セーシェル・首都ビクトリア
  • ネパール・首都カトマンズ

 このとき、クジラを観光資源にしているセイシェルとクジラを食料とする日本との話し合いは、水産学校出身でクジラの種類と特性を熟知しかつ政治的配慮もできる鈴木首相の力もあり、かみ合った。その結果、セイシェルは捕鯨即時禁止を捕獲制限に変更した。以来、両国間には資源保護と利用についての相互理解システムができた。

 かつて米国の外交官で学者のJ・ケナンが『アメリカ外交50年』(1951年発刊)で言ったように、強いものは道徳的モデルとならなければならない。またメディアも国民も、政府のそうした姿勢を後押ししなければならない。

 そうした点でこのほど、「ネパール日本子ども図書館」館長、サパナ・シャルマさん(45)から良い知らせが届いた。カトマンズの日本大使館員の家族がボランティアで手伝いを申し出てくれたというのだ。この図書館は、土地の購入と建物建設の初期費用をNTT労組に所属する「情報労連近畿」が負担し、その後の運営・維持も組合員とその家族の善意で続き、ネパール唯一の子ども図書館として大きな役割を果たしている。

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