(1)両立する女性が抱える気持ちの葛藤
仕事と家庭を両立できている高学歴女性というと、「きっと昇進がしたい女性だろう」「家事への関心が低い女性にちがいない」といったやや偏った意見を持つ人もいます。しかし、実際は両立派の女性も葛藤しています。例えば……。
●「企業側の昇進路線一辺倒の評価体系で働くことに嫌気が差している」
●「子育てのために働ける部署や仕事内容が限定的となり満足感を得られない」
●「家事メン夫と結婚したものの夫の家事のレベルが高すぎるため、分担をしていても居心地の悪さを感じる」
そんな意見を持つ女性もいました。仕事と家庭を両立しているからといって必ずしも満足しているわけではなく、両立しながら働いているからこそ抱く悩みがあることがうかがえます。
(2)介護に直面したとき心が折れそうになる
今回は仕事と家庭の両立というテーマで、主に子育てを中心に紹介をしました。
しかし、ヒアリングのなかで介護問題が身近な問題になりつつあることも感じました。両親が続けて病気になる、仕事中に家族が突然病気で倒れて呼び出されるなど、育児と異なって介護は、「突然かつ予想外の出来事」として訪れたと聞きました。介護問題に直面しながらも離職をせずに、働き続ける女性の精神的負担は非常に重いものだと感じます。