常軌を逸した日本の「貯蓄格差」 貯金ほぼゼロ、生活破綻寸前の人もいる? (1/6ページ)

2016.4.10 17:07

 国民の貯蓄格差を可視化すると……

 振り込め詐欺が社会問題化していますが、電話一本で何百万(何千万)もポンと出せる人ってスゴイな、とも思います。貯金なんてほぼゼロ、病気にでもなったら即生活破綻という人もいれば、ガッツリ貯め込んでいる人もいる。

 厚労省の『国民生活基礎調査』では、対象世帯の貯蓄額を調査しています。2013年調査のデータによると、貯蓄ゼロの世帯は全体の17.5%、200万未満の世帯まで広げると35.4%です。その一方で、1000万以上の世帯も同じく3割ほどとなっています。

 湯浅誠さん(社会活動家・法政大学教授)流にいうと、「溜め」がある人とない人。現代日本では、こうした「貯蓄格差」が大きくなってきているように思えます。収入格差に比べて、この面の格差はあまり取り上げられないようです。

 今回は、国民の貯蓄格差の実態を可視化してみようと思います。過去に比してどうか、どの年齢層で格差が大きいか。この2点が観察ポイントです。

 まずは上記の『国民生活基礎調査』のデータをもとに、世帯の貯蓄額分布をみてみましょう。表1は、貯蓄額が分かる9162世帯の分布です。

先ほど述べたように、全体の17.5%です。多くは…

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