「妻による“育児”負担割合が80%以上」と回答した割合は、同じ会社で就業継続した女性は56.1%、一方、離職した女性は77.3%でした。夫が家事メンであるほど就業継続している女性が多いのが特徴的です。
では、家事に関してはどうか。
「妻による“家事”負担割合が80%以上」と回答した割合は、同じ会社で就業継続した女性は44.5%で、離職した女性は86.4%でした。離職した女性は、夫の支援がほとんど得られていなかったことが分かります。
筆者が行ったヒアリングでは、夫に加えて両親(義両親含む)までもが、
●「子どもが小さいうちは家にいてほしい」
●「夫が仕事に集中できるようにサポートしてほしい」
といった意向が強く、離職せざるを得なかったというケースがありました。
さらに、仕事や夫の理解がないことが原因で離婚問題にまで発展しているケースも珍しくありませんでした。家事メンやイクメンの夫を持つことが、両立の分岐点の1つ目といえます。
なぜ、IT・情報通信業界は女性の離職が少ないか?
▼分岐点2【働きやすい職場環境であると共に、やりがいが持てる職場環境か否か】
第1子出産後に同じ会社で就業継続をした女性としなかった女性の職場環境を比べると、「格差」が見えてきました。