「リンゴ病」実は大人もかかる 関節痛や流産のリスクも (1/4ページ)

2016.4.17 07:09

 子供の両頬が発疹で赤くなることから「リンゴ病」と呼ばれる伝染性紅斑は、大人もかかる感染症だ。症状が子供とは異なるため、あまり知られていないが、関節の強い痛みが長引いたり、妊婦が感染すると流産したりするリスクもある。春から夏に患者が増える傾向があるため、専門家は注意を呼び掛けている。

 昨年は大流行

 リンゴ病は「ヒトパルボウイルスB19」というウイルスが原因。感染者のせきやくしゃみのしぶきに含まれるウイルスを吸い込んだり、ウイルスが付着した手で口や鼻を触るなどしてウイルスが体内に入ったりすることが主な感染経路だ。数日から2週間ほどの潜伏期間の後、発熱やだるさなどインフルエンザに似た症状が出る。続いて特徴的な赤い発疹が出るが、そのころはもう人に広げる恐れはない。

 国立感染症研究所によると、4~6年周期で大きな流行がある。全国約3千の小児科が国に患者を報告しているが、昨年は平成12年以降で最多となる10万人近い報告があった。今年3月上旬の時点でも1医療機関当たりの報告数は高水準で、例年の流行期は6~7月とこれからだ。患者は9歳以下が多いとされる。

患者報告が小児科に限られていることから、大人での実態はよく分かっていない

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