厚生労働省と川崎市は25日、ブラジルに滞在していた同市在住の10代男性がジカ熱に感染したと発表した。ブラジルなど南米で流行するジカ熱は妊婦が感染すると新生児に小頭症を引き起こす恐れがある。今回の流行を受けて国内で感染者が確認されたのは初めてで、国内のジカ熱感染者確認は4人目。
同省によると、男性は今月9~20日、観光目的で家族とブラジルに滞在。20日に38度弱の発熱があったが、22日の帰国時、検疫所でのサーモグラフィーでは検知されなかった。
その後、発疹の症状が出たため、24日に神奈川県内の医療機関を受診。疑いを持った医療機関から保健所に届け出られ、25日に国立感染症研究所によるウイルス検査で感染が確認された。男性は自宅療養中で、熱は下がっているという。
日本では現在、ウイルスを媒介する蚊が活動しておらず、厚労省は「(冬場は)国内での感染拡大の恐れはない」としている。