毎年500億円…“残薬”をなくそう 「節薬バッグ」で無駄省く (4/4ページ)

2015.11.22 17:12

残薬の一例。飲みにくい漢方薬が残るなど、特徴は人それぞれという(日本薬剤師会提供)

残薬の一例。飲みにくい漢方薬が残るなど、特徴は人それぞれという(日本薬剤師会提供)【拡大】

  • 薬の種類や消費期限などの情報を記載でき、保存性も高めた包装「ESOP」
  • 奈良県大和郡山市で活用されている節薬バッグ

 1錠ごとに情報

 製薬業界でも取り組みが始まっている。モリモト医薬(大阪市)では、残薬を活用しやすいよう1錠ごとに薬の種類や消費期限などの情報を記載でき、保存性も高めた新しい包装「ESOP」を開発し、29年の生産開始を目指している。

 盛本修司社長(56)は「現在の包装では切り離されると薬の種類や期限が分からなくなってしまう。1錠ごとに情報が明記されれば、使える薬を有効に活用できる」と説明。9月に「日本安全服用協会」を設立し、残薬の活用などに精通した「安全服用アドバイザー」を養成するという。

 医薬品の包装などを研究する「創包工学研究会」(東京都千代田区)は「現在の一般的な錠剤の包装は防湿性が高くないため、長期間保存すると変質する可能性がある。保存性の高い包装に変われば残薬の安全性は高まる」としている。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。