毎年500億円…“残薬”をなくそう 「節薬バッグ」で無駄省く (1/4ページ)

2015.11.22 17:12

残薬の一例。飲みにくい漢方薬が残るなど、特徴は人それぞれという(日本薬剤師会提供)

残薬の一例。飲みにくい漢方薬が残るなど、特徴は人それぞれという(日本薬剤師会提供)【拡大】

  • 薬の種類や消費期限などの情報を記載でき、保存性も高めた包装「ESOP」
  • 奈良県大和郡山市で活用されている節薬バッグ

 自宅に飲み忘れなどの薬が大量にたまる「残薬」。多くの種類の薬を処方されて適切に服用できない人だけでなく、自己判断で薬を中断する人もいる。医療費が無駄になるほか、きちんと服用しないことで症状が悪化し、さらに薬が増えるという悪循環もあり、各地で対策が進められている。(加納裕子)

 薬局などで配布

 奈良県大和郡山市では今年9月、薬局などで「節薬バッグ」の配布を始めた。自宅にあるすべての薬を入れてきてもらい、まだ使えるかどうかを判断。新たに処方された薬と同じものや、効能が重なるものがあれば、薬剤師が医師に連絡して処方量を減らす。

 同市薬剤師会理事の仲谷尚起さん(33)は「高齢者が多種類の薬を90日分など出されると、ほぼ確実に残ります」。バッグには薬剤師会だけでなく市や医師会、歯科医師会の名が記載され、連携して取り組む。介護関係者が市内の70歳の女性の自宅から約160日分の薬を発見してバッグに入れ、薬局に届けるなど効果が出ているという。

「薬剤師の管理や指導によって400億円分は改善」

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