生活指導で2割改善
「夜尿症の2割近くは生活指導で治っている」と池田准教授は説明する。
「子供は朝、あまり水分を取らずに出掛け、学校で汗をかき、帰宅後にたくさん水分を取るケースが多い。朝からしっかりと水分を補給し、夕方までに1日の水分の大半を取っておけば、夜の摂取量を減らせる」
夏の暑い時期、子供は1日に1~1・5リットルの水分を必要とする。夜間はコップ1杯程度(約0・2リットル)に抑え、利尿作用のある果物や塩分の摂取を控えることで症状はかなり改善されるという。
アラームや薬も
生活指導で改善しない場合は医療機関を受診し、排尿が始まるとアラームが鳴るセンサー付きのパッドを付けて就寝するアラーム療法や薬物治療を行う。アラームは、欧米など海外では広く使用されており、夜間の排尿に対する反応をよくすることで症状を改善するという。
薬物治療には「抗利尿ホルモン剤」が使われる。腎臓に働きかけて、尿の量を減らす効果がある。以前は吸入剤だったが、平成24年から使いやすい内服薬も登場した。