怒りは第二次感情と呼ばれる感情で、寂しさや悲しさ、不安、空腹感や眠さなど、日々の生活のストレスや疲れといった、怒る原因となる第一次感情が隠れている。だが、「喜怒哀楽という言葉があるように、人間の感情の中で怒りは大切な感情の一つ」(菅野さん)なので怒りを抹殺する必要はない。「怒っては駄目」という指導ではなく、根底にある第一次感情に親子とも目を向けることが大切だ。
悪いことではない
では、怒りにどのように対処すればいいのか。
最初に、「怒るのは悪いことではない」「怒ることを自分で決めている」-の2つを理解させよう。例えば、食べたい菓子を友達が食べたという状況を想定させる。「他の物を食べるという選択肢があり、それは怒らなくても実行できる。だから怒るタイミングは自分で決めていて、怒らないこともできる。それが分かれば腑に落ちて納得する」と菅野さん。