寝床からの立ち上がりや起き上がりを補助する電動ベッド。介護保険給付が適用される介護用の特殊寝台にとどまらず、自前で購入する元気なシニア向けに機能を絞ったり、価格を抑えたりした商品が増えている。ターゲットは65歳以上の高齢者に続々と仲間入りした「団塊の世代」らだ。(寺田理恵)
ちょっと便利に
在宅介護用の電動ベッドといえば、介助しやすい高さに調節できたり、背上げ・脚上げ機能やサイドレール(転落防止の側面柵)が付いたりなど、高い機能を備えた特殊寝台。購入すれば何十万円もする高価なベッドでも、介護保険の福祉用具としてレンタルできれば、自己負担が月額1千円程度からで済むこともあり、介護保険が導入された平成12年度から家庭に普及した。
このため、介護が必要な人のものと考えがちだが、ベッドメーカー「フランスベッド」(東京都新宿区)は介護保険の対象外のシニアをターゲットにした商品に力を入れる。5月に発売した電動ベッド用新商品「腹部圧迫軽減マットレス」は病院・施設や介護保険対象の在宅介護向け商品のほか、一般家庭向けもそろえた。