トラックやバスなど商用車の自動運転技術の開発が広がっている。独ダイムラーは22日にドイツ・ハノーバーで開幕した世界最大の商用車ショー「IAA国際モーターショー」に、自動運転技術を搭載した次世代バスを出展。トラック業界でも開発が加速しており、人やモノの輸送の効率化が期待される。
「自動運転バスは運転手の負担を軽減し、乗客に快適で安全な市内交通を提供できる」
ダイムラーのバス部門責任者のハルトムート・シック氏はこう語る。IAA国際モーターショーに出展した自動運転技術「シティパイロット」搭載の次世代バスは、10個以上の車載カメラやレーダーが車線や路面の状態を検知。GPS(衛星利用測位システム)情報と組み合わせ、車線に沿って走行し、停留所では「縁石から数センチのところに止まる」(同社)。
歩行者を検知すれば自動でブレーキをかけ、信号機と通信することで交差点の通過も可能にした。オランダ・アムステルダムで7月に公開した実証実験では、市街地のバス専用レーンをハンドル操作や加減速なしで20キロ走っている。