■顧客流入期待 課題は価格・円高
翻って、上海ディズニーランドはどうか。
上海ディズニーランドが開園した6月16日。あいにくの雨の中、湖北省から来た40歳代の女性は、「一部の観光客のマナーが心配だ」とため息を漏らした。この日は入場ゲート近くの植え込みで親が男児に用を足させたり、ビニール製の雨具を芝生の上に捨てたりする客の姿があった。その他、乗り物に空のペットボトルを残したまま降りる人や、喫煙場所以外でたばこを吸う人などなど…。こうした日本では見かけないようなマナーの悪さに、中国人も眉をひそめる。
運営面でも問題がありそうだ。入場前にインターネットで予約したはずの入場券をなかなか受け取れず、いらだった客が警備員に食ってかかる場面もみられた。
おなじディズニーランドでありながら、運営や顧客のマナーなど違いは大きい。このため、TDRの関係者は、上海と顧客を奪い合うどころか、「中国でディズニーの楽しさを知った人が、TDRに遊びに来てくれるのでは」と期待する。