TDR、ライバル上海開業も絶好調 中国客争奪「おもてなし」で商機 (4/5ページ)

映画「トイ・ストーリー」でおなじみのキャラクター。東京ディズニーランドでは雰囲気を盛り上げるため、多様なパフォーマンスが導入されている
映画「トイ・ストーリー」でおなじみのキャラクター。東京ディズニーランドでは雰囲気を盛り上げるため、多様なパフォーマンスが導入されている【拡大】

 ■顧客流入期待 課題は価格・円高

 翻って、上海ディズニーランドはどうか。

 上海ディズニーランドが開園した6月16日。あいにくの雨の中、湖北省から来た40歳代の女性は、「一部の観光客のマナーが心配だ」とため息を漏らした。この日は入場ゲート近くの植え込みで親が男児に用を足させたり、ビニール製の雨具を芝生の上に捨てたりする客の姿があった。その他、乗り物に空のペットボトルを残したまま降りる人や、喫煙場所以外でたばこを吸う人などなど…。こうした日本では見かけないようなマナーの悪さに、中国人も眉をひそめる。

 運営面でも問題がありそうだ。入場前にインターネットで予約したはずの入場券をなかなか受け取れず、いらだった客が警備員に食ってかかる場面もみられた。

 おなじディズニーランドでありながら、運営や顧客のマナーなど違いは大きい。このため、TDRの関係者は、上海と顧客を奪い合うどころか、「中国でディズニーの楽しさを知った人が、TDRに遊びに来てくれるのでは」と期待する。

TDRは上海や香港にはない、海をテーマにした東京ディズニーシーという武器も