実際、TDRを運営するオリエンタルランドの2016年4~6月期の連結決算は、売上高が前年同期比3.6%増の1069億円。最終利益も4.9%増の162億円と、増収増益だ。蓋を開けてみれば、上海ディズニーランドの影響はみられない。
4~6月期の来場者数の詳細は公表していないが、前年同期と「ほぼ同様」という。上海ディズニーランドの開園後も訪日外国人は減っていないもようで、今年度の来場者数は3040万人と、前年度比で7%増を見込んでいる。
東南アジア客も視野
上海ディズニーランドの開園後も衰えないTDRの人気の秘密は、徹底した「おもてなし」のサービスだ。
園内では常に清掃員が歩き回り、ごみをほとんど見かけない。そればかりか、清掃員までがエンターテインメントの一部となる。掃除をしながらモップで地面にミッキーなどのキャラクターを描く独自のサービスは、米国本土に逆輸入されたほどだ。
大規模な施設を建設しなくとも、何度も足を運ぶリピーターを飽きさせない戦略も取り入れている。