■【RIO五輪2016】
リオデジャネイロ五輪で、テレビ各局が2020年東京五輪を視野に入れた取り組みを進めている。高精細な8K映像を大画面で中継、国内で放送されない競技もインターネットでライブ配信する。大勢で見る巨大テレビと、個人で楽しむスマートフォン。テレビの在り方が様変わりしつつある。
「リオ五輪で多くの方に8Kならではの映像と音声を実感してもらいたい。東京五輪でも最高水準の放送サービスを実現し、普及に弾みをつけたい」。1日、東京・NHK放送センターで開かれたBSでの4K・8K試験放送開始セレモニー。NHKの籾井勝人会長は240インチ大の画面を背に、力を込めた。
4Kは現行ハイビジョン(2K)の4倍、8Kは16倍の画素数の高精細映像。4Kは既にケーブルテレビやネット配信で見られる。総務省のロードマップ(工程表)では、18年にBSで4K・8Kの実用放送が始まるが、地デジでの具体的な計画は立っていない。
NHKは、リオ五輪で開閉会式や競技の一部を8Kで生中継する。「国民の関心が高い五輪は、多くの人に新しい技術を体感してもらうのにもってこいだ」と担当者。