マンションのリフォーム市場で、これから活発化するのが超高層タイプの大規模修繕事業。一般的なマンションに比べ一段と高い水準の施工体制が求められ、受注競争も厳しさを増すのは必至だ。長谷工リフォームの河合英樹社長は「ゼネコン(総合建設会社)的な要素を持ったリフォーム会社に対するニーズが強まってくるはず。長谷工コーポレーショングループとして存在感を強くアピールしていきたい」と話す。
--マンションリフォームの市場環境は
「大規模修繕は物件が完成して12年目、24年目といった周期ごとに行う。首都圏では2000年以降に大量のマンションが供給されたが、1回目の修繕がこれから本格化する。また、2巡目は1990年代前半の物件で、機械・設備関連の交換需要も見込まれ量的には増える。マンションは100戸で構成されていれば、100通りの答えが必要となる。それに応えられるのがわれわれの強みだと自負している」
--こうした動きを踏まえた業績見通しは
「本格的に営業を開始したのは2010年。初年度に相当する11年3月期の売上高は168億円だったが、16年3月期は350億円まで拡大した。4年後には最低でも500億円を達成するのが一つの目標だ」
--女性の活用に力を入れているようだが
「東西に1人ずつ女性の所長が誕生した。きめ細かな心配りができ住民に対してソフトな印象を与えるので、新築現場よりも有効だ。今後も積極的に登用していきたい。住戸のリノベーションにかかわるスタッフは、東京だけでこの3年間に30人から90人体制へと大幅に増強したが、主体は女性。これから需要が本格化するので、大きな戦力として期待している」