生態系配慮マンション脚光 付加価値向上、周辺住民も理解 (1/2ページ)

2016.4.7 05:00

三菱地所レジデンスが販売した「ザ・パークハウス西新宿タワー60」の完成予想図

三菱地所レジデンスが販売した「ザ・パークハウス西新宿タワー60」の完成予想図【拡大】

 鳥や昆虫がすみ続けられるよう周囲の樹木を残すなど、環境や生態系への配慮を前面に掲げたマンションが注目されている。エコ・節電意識の高まりで太陽光発電を導入した物件は既に多くの業者が販売。さらに周辺環境にも優しいと訴えることで、付加価値を高めたいという狙いだ。建設時に周辺住民の理解を得やすいとの事情もある。環境に関する専門の機関から認証を受ける動きも広がっている。

 ◆「子育てにいい」

 看護師の井手上龍児さん(35)と萌翔さん(33)夫妻は昨年末、東京都国分寺市内に建設中のマンションを購入した。「駅から近くて通勤に便利なのに加えて、敷地の中に自然の緑がたくさんあるのが気に入った。2歳の子供がいるので、安心して散歩ができる。子育ての環境にとてもいい」と満足そうに話す。

 このマンションは野村不動産が販売した「プラウド国分寺」。今年11月に入居予定で、8階建て、総戸数125戸。建設地にもともとあった雑木林を多く残していることを売り物にしている。

 昨年7月、「いきもの共生事業推進協議会(ABINC)」認証を取得。2014年2月に始まった制度で、緑地面積や土壌の質、水の循環など多様な項目に基づき、生態系に与える影響が少ない施設を評価する。これまで首都圏を中心に35のマンション、ショッピングセンター、工場などが認証を受けた。

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