東芝次期会長に不正会計で「グレー判定」の人物 なぜ?異論噴出は承知の上 (2/5ページ)

2016.6.26 07:22

記者会見する東芝の綱川智副社長(左)と志賀重範副社長(中央)と室町正志社長=5月6日午後、東京都港区

記者会見する東芝の綱川智副社長(左)と志賀重範副社長(中央)と室町正志社長=5月6日午後、東京都港区【拡大】

  • 記者会見を終え握手する、東芝の次期会長に決まった志賀重範副社長(左)と社長に就任する綱川智副社長=5月6日、東京都港区

 さらに一部経済誌が昨年11月に2012年度と13年度にWHが行っていた減損をスクープしたが、当時の会長が志賀氏だった。それまで東芝はWHの減損処理を公表せず、記者やアナリストらに業績は安定していると説明し、本体で減損処理を行わなかった。

 東芝は06年にWHを約6000億円で買収したが、通常の相場よりもかなり高値で手に入れた。原発の新規受注を見込んでの買収だったが、11年3月の東日本大震災の福島第一原発事故の影響で目算が狂った。

 そして、東芝が不正会計に手を染めたのは福島第一原発事故以降で、当時の経営陣はWHの買収が経営に重くのしかかり、「チャレンジ」と称し、他部門に無理な要求を始めたとみられる。WHは不正会計の元凶とされており、一部メディアは会長だった志賀氏も減損隠しに関与していたのではないかと指摘している。

 こうした見方はメディアだけではない。役員調査委員会で関与者として認定されており、東芝の多くの関係者からも責任を問う声が出ているようだ。不正会計で会社を去った元役員も志賀氏の昇格について「まさか会長になれるとは思わなかった」というほどのサプライズ人事だった。

 一方の志賀氏は5月6日の記者会見で、WHの不正会計の関与者とされていることを記者に問われ、「当時の役割、責任の中できちんと対処した」とコメントした。

今回の人事は、社外取締役5人で構成する指名委員会が決定

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