NTTドコモは16日、都内のホテルで株主総会を開いた。議長を務めたのは、総会後の取締役会で退任する加藤薫社長。平成24年からの社長時代、米アップルのiPhone(アイフォーン)を扱っていなかったドコモは、KDDIやソフトバンクとの顧客争奪戦で劣勢に回ったが、iPhoneの取り扱いを決断し、25年秋に販売に踏み切ったのを機に業績は回復してきた。加藤社長は「この状況でバトンタッチできることに安堵している」と、株主に最後のあいさつを述べた。
■新しい答弁スタイルに批判
総会は小さな波乱で始まった。同社は今回から、質疑で株主と役員がお互いに着席したままやり取りする新手法を導入したが、2人目の質問者が早くも、このやり方に反発。「他社の株主総会よりやり方が雑だ。話している役員の顔が見えない」などと訴えた。
加藤社長は、「この方が率直なコミュニケーションができると考え、今年はこの方法でやらせていただきたい。発言者は手を挙げて氏名を申し上げ、わかりやすくしたい」と応じた。