家庭用ゲーム機の高性能化で、業務用ゲーム機にあったグラフィック性能の有利さが薄れた。その家庭用ゲーム機ですら、スマートフォンの高性能化でファンを奪われている昨今のゲーム状況。そこに挑むように、スマートフォンでも家庭用でも味わえない操作や体感の面白さで、ファンをゲームセンターに呼び戻そうとする動きが出てきている。
スクリーンに映し出されているのは、ファンタジー調のコスチュームをまとったスタイリッシュな男性キャラクター。その彼に向かって手前にいるプレーヤーが腕を振ると、男性キャラクターが腕を振って火焔のようなものを放つ。向こうにいるキャラクターが攻撃してくれば、今度は手のひらを動かしてバリアを出す。
2月に幕張メッセで開かれた業務用ゲーム機の展示会「ジャパンア ミューズメント エキスポ 2016(JAEPO2016)で、ゲーム開発会社のバイキング(東京都台東区)がお披露目したのが、この「マジシャンズデッド」というゲームだ。ハンドパワー多人数対戦アクションというジャンル名が示すように、操作に使うのはジョイスティックと自分の手。スティックでキャラクターを動かした上で、自分の手を振り、非接触型のモーションセンサーを通して動きをキャラクターに伝え、超能力や魔法といった異能の力を発動させる。