携帯電話大手3社が、東日本大震災以降に準備してきた災害時の新技術を熊本地震の被災現場で初投入している。ソフトバンクは17日に気球基地局を打ち上げ、2機目の打ち上げも検討中という。NTTドコモは通常よりも電波の届く範囲の広い基地局の運用を開始。KDDIも停電時にバッテリーと太陽光で稼働する基地局の運用を始めた。各社は災害復旧インフラとして重要な携帯電話を使えるようにすることで、復旧を側面支援する考えだ。
ソフトバンクの気球基地局は、直径約5メートルの気球を地上約100メートルに固定し周辺5~10キロメートルの範囲で同時に200人が、同社の携帯電話を使用できる。
17日に打ち上げたのは、福岡県八女市の国道442号沿いの高巣公園付近。福岡県から熊本県の阿蘇地方の救援に向かう重要なルートと判断して場所を選定した。