今年1月、デトロイトで行われた北米モーターショーで、トヨタはレクサスブランドのフラッグシップとなる新しいラグジュアリークーペ「LC500」を発表した。メディア向けのプレゼンテーションでスクリーンに映し出された文字は「BORING LEXUS(退屈なレクサス)」。そのBORINGの上には消し線が書かれていた。
「レクサスを熱いブランドにする。これからはもう退屈とは言わせない」
自らレクサスのブランドづくりのトップ、チーフブランディングオフィサーを務める豊田章男・トヨタ自動車社長はこう語った。退屈というイメージがあったことを認め、それと決別すると宣言したのである。
1989年にアメリカでスタート、2014年に25年周年を迎えたレクサスは今、ブランド改革の真っ最中だ。2012年にレクサス部門はレクサスインターナショナルという組織に改変され、独立性が強められた。