日本郵政とファミリーマートは5日、海外配送などの提携で基本合意したと発表した。国内のファミマで預けた荷物を、日本郵政グループの物流網を活用しアジアに展開するファミマで受け取れるサービスを始める。国内と海外の店舗をつなぐ配送サービスは大手コンビニエンスストアで初めて。また、ゆうちょ銀行ATM(現金自動預払機)の全国のファミマ店舗への設置拡大でも合意した。
新たな収益源
訪日客が日本で購入した土産などの商品を日本のファミマから海外のファミマに送ることを想定。また、日本に来なくても、ネット通販で購入した商品を海外のファミマ店舗で受け取るという需要も見込む。
今年度中に、ファミマが3000店とアジアで最も出店数が多い台湾で始める。約1100店あるタイや約1500店の中国にも順次、広げる方針だ。ファミマの店舗数は2月末現在、国内が約1万1700店、海外は約5800店。
ゆうちょ銀行との協業については、海外からの観光客の利便性も踏まえて16カ国の言語に対応した新型のゆうちょ銀のATMを、来年開店するファミマ新店から順次設置する。日本郵政の長門正貢社長は「2017年以降、2000~4000台のATMを新たに設置したい」と現在の500台から5~9倍に増やしたい考えを示した。