世界遺産・仁和寺(京都市右京区)の近隣に出店を計画していたコンビニエンスストア「ローソン」は、9日、「地域の理解を得られない」として、出店を中止すると発表した。この問題をめぐっては、今年9月、寺や住民が建築計画の撤回を求め、京都簡裁に調停を申し立てているが、寺の代理人は、「こちらの主張を理解してもらい、歓迎している」としている。
申立書などによると、ローソンは仁和寺のバッファーゾーン(緩衝地帯)の区域内で、重要文化財の仁王門から約20メートル離れた場所での建築が計画されており、住民らは「寺周辺の世界遺産としての景観を悪化させる」と主張していた。